(元)敬老警備員の詩

警備員俳句や警備員短歌をタイトルにした警備に関する雑詠です。

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新人が警備詰所で空手かな

YMさんが自ら空手経験者と言うからには相当な腕前と思いました。
私は「何流ですか?」と聞きました。
日本で有名なのは剛柔流(ごうじゅうりゅう)の流れをくむ極真会です。
私が習ったのは糸東流(しとうりゅう)でした。琉球空手の南派です。
もし同じ流派だったら道場情報など聞けるかもしれません。


YMさんは黙ってよそ見していました。
「松濤館(しょうとうかん)ですか?」
と聞いてもあいまいなそぶりです。
「私は糸東会でした。色々な流派がありますから忘れましたね」
と笑いました。
立ち上がって左右の正拳突きを見せました。
「糸東流では当たってからひねります。独特ですね」
と説明しました。
「それに対して剛柔流や松濤館ではひねりますよね」
こぶしをひねりながらターゲットに当てます。
ただし突きも蹴りも寸止めで当てません。フルコンタクトは極真空手です。
それきり空手の話はしなくなりました。

空手経験者は護身術も可なり

競艇場警備の基本は2-3(ツースリー)です。3人1組です。
2カ所を3人で立哨します。1カ所30分です。2カ所で1時間になります。
立哨を1時間しますと30分の休憩です。それを繰り返します。


無料観客席班ではそんな3人1組の小グループが3つありました。
1日の出勤者は班長を含んで9人です。他の数人の班員は休みです。
警備員控室には常に3人の休憩者が詰めることになります。


誰と休憩が一緒になるか大事なことでした。
鼻もちならない奴と一緒になることがあります。
そんな時はひたすら本を読んで極力会話しないようにしていました。


私より1カ月前に入社したYMさんと同じ休憩になった時です。
「俺はな若い頃空手をやってたんだ。今では見る影もないだろうけど」
と言いだしました。
誰にでも言っているような感じを受けました。
たしなみで自分からそんなことは言ってはいけないものだと思っていました。


私はこう見えても空手の黒帯です。
警備員検定実技試験では護身術もありましたが全く苦になりませんでした。
空手は中学2年の頃から20歳まで町道場に通いました。
高2年の時に初段で19歳で2段になりました。
中学高校では球技の部活でレギュラーでしたから体力も時間も大変でした。
高校卒業後に就職し野球やゴルフ、囲碁将棋、競輪競馬それに麻雀が忙しくなり空手を辞めました。
(つづく)

ボートレース警備員の仕事は掃除

競艇場警備員の仕事とは防犯と思っていました。
置き引きやノミ行為などを警備員の前でする人はいませんでした。
それらは警察OBの私服警備員が目を光らせていました。


では警備員は何をするかと言えば、舟券自働販売機の取り忘れや客同士のトラブルなどの防止です。付帯業務に清掃があります。
ところがA競艇場の長年の慣習で掃除が主業務になっていました。
掃除熱心がいい警備員だという判断です。
掃除に熱心なDEさんはそこを評価され班長に抜擢されたようです。
そして自信を持って班員を指導していました。
私は「それはおかしい」と声に出しました。
ほとんどの先輩が「お前の方がおかしい」と反発を受けました。
まるで集団ヒステリーのようでした。
当時の皆さんは警備のなんたるかを知らなかったのだと思います。


隊長のNGさんに訴えに行こうかと悩みました。
最低時給で昇給賞与もないということは誰もが会社から期待されていないわけです。
隊員は仲良く無事に一日が終ればいいと思っていたはずです。それ以下でも以上でもないでしょう。
それで面談の訴えは思い留まりました。