死と愛とテレビドラマに期待する
今夜もK会館で当直だ。
今日明日は希望出勤でシフトに載っている。
明日は通夜が予定されている。
故人様は自宅にご安置され明日、K会館にお連れし通夜となる。
当直で出勤するたびに様々なご不幸事に直面する。
いやでも死とは何か、死後の世界はあるのか。それに、
自分が死ぬまでどう生きたらいいのかなどを考える。
テレビドラマはほとんど見ない。
それは、登場人物が薄っぺらな現世利益主義者にしか描かれない。
死を直視し命の限界を知るが故の生の燃焼という死生観が見られないのが物足らない。
また男女の性愛を回避する人間描写は、業(ごう)や性(さが)、欲といった奥深い怖さを欠いている。
この歳になって自分しか書けないシナリオを書いてみたいと思う。
が、もう遅いだろう。
少なくとも50年前に作家を志していればと悔やむ。
その当時はシングルマザーの母を助けなければという一念しかなかった。
それでも作家になりたい。あるいは、
プロ野球の選手になりたい、と心の底から湧き出るマグマが無かった。
悔やんでも結局才能が無かったと思う。