何をする今目指すこと春うらら
なぜ高卒の私がコンピュータの世界に踏み込むことができたのか。
話が長くなる。
1972年春に工業高校を卒業し電気計測をする会社に就職した。
当時は好景気で売り手市場だった。
そこで作業員ではなく技術者募集という会社を選んだ。
従業員が300人くらいの中小企業だった。
当時は日本中が年功序列、終身雇用の時代であった。
当時の高校生では大企業の作業員募集に人気があった。
私は現場の三交代勤務など作業員に魅力を感じなかった。
いったんその会社に就職すると定年退職するまでに勤め続けることが労使共の暗黙の了解であった。
その会社の経営者は、
「従業員は家族も同じ。入社したなら滅多なことで辞めさせない」
と言っていた。
そんなことより私は「技術者になるエンジニアになりたい」とひそかに目指していた。
大企業の作業員では生活は安定するだろうけど仕事が面白くないと思っていた。
でも仕事は辛いものである。
それが世間の常識で私は世間知らずだった。
(続く)