今はなし宮付き霊柩車
葬儀社のベテランの営業ウーマンのAさんは一味違います。
「何かあったら私に電話してね」
と自分が勧誘して会員になっていただいた家族に名刺を渡します。
病院などで患者が危篤になりますと看護師さんは、
「葬儀社さんにあらかじめ連絡しておいて下さい」
と家族に言います。
普通は葬儀社に連絡します。
ですが常々言われていたAさんに電話します。
「母が危篤になりました・・・」
「はい、わかりました。後は私に任せてお母さまを看取って下さい」
そして葬儀会館に連絡して霊柩車の準備をさせます。
ちなみに昔ながらの宮付き霊柩車はありません。
斎場近くの住民の苦情があるからだそうです。
(つづく)