駐車場警備員の詩(うた)

警備に関する雑詠です。たまに普通の記事を書きます。

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久しぶり元警備士や秋の朝

スーパーの店舗前で交通誘導をしている時でした。
「お久しぶりです」と声がして振り返りました。にこやかな顔で長い髪の奥様然とした女性が立っていました。
「あれ?」
一瞬誰かわかりませんでした。
「お元気そうですね」
声に覚えがありようやく思い出しました。元女性警備員のHさんでした。私服だと印象が違います。
「急にお辞めになったと聞き寂しく思っていました」
「去年結婚しましたのでそろそろいいかなと思って春に」
「20年くらいお勤めになったのですね」


Hさんは警備の資格を持った検定警備員でした。
40代半ばですがベテランで駐車場警備では隊長をされていました。正社員になる機会もあったそうですが断って私と同じアルバイトでした。

駐車場警備には60歳以上の隊員が配置されます。
施設警備員や私のようなパート警備員が会社から勤務場所の指示があります。
施設で年中空調の効いた室内にいる還暦を過ぎた年配の警備員は屋外の駐車場警備が苦手です。中には交通誘導は事故につながるから何もしないというのもいます。
それらをひっくるめて隊員のための警備をされる人でした。隊員の体力や経験を考えた配置や休憩を考慮してくれました。立哨中は機会をみて声掛けをしていただきました。
喫煙者には「タバコは辛抱できますか。トイレはいいですか」など気くばりされます。
当然なことながら年配隊員から「当りの隊長」として人気がありました。


「今日は誰と来ていますか」
「F隊長とKさんと私の3人です。ご存じですね」
「はい。今日も残暑で日中暑くなりそうですね。ではお元気で」
「ありがとうございました」


店舗内に入っていかれたのでF隊長に無線を入れました。
「店舗前からF隊長」
「はい、どうぞ」
「H女史がお客さんとしてお買い物に来られました。どうぞ」
「ほお懐かしいね。了解」
「以上、店舗前」


久しぶり元警備士や秋の朝

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