駐車場警備員の詩(うた)

警備に関する雑詠です。たまに普通の記事を書きます。

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暑き日に勝手に待機する新人

土日祝のパート駐車場警備員です。
年に何回かサッカーや野球のイベント警備に派遣されます。プロの公式試合ですと大量の警備員が必要でいろんな部署から集められます。
2年前の夏は公営競技場で勤務していました。そこから20人がプロ野球のイベント警備に派遣されました。
同僚3人でライト側ブルペンの出入口監視でした。ファンが塀を乗り越えたりしないように警戒します。
イベントでは警備開始から2時間は待機が無いのが普通です。
外野席に入場されるお客様と思える人たちが少しずつ我々の前を通行されていました。

指示がありませんが、そろそろ3人で交互に待機をしようかと考えている時でした。
新人のHさんが赤い顔をして私の前をゆっくりと通りがかりました。
「どうしましたか?」
「暑いのに交代者が来ないから、日かげの涼しいところを探しています」
「あ、勝手に配置を離れたのですか。配置場所はどこですか」
「あっちの方」
「1塁内野スタンドですか、正面出入り口ですか?」
その時無線機からHさんを探す声が聞こえました。

「班長からHさん。Hさんどこにいますか。応答願います。どうぞ」


Hさんは黙っています。「私が返信します。いいですか」。彼は動作が鈍いのでパーキンソン病ではないかと疑っています。
「こちらライトのブルペン出入口です。Hさんがいますが辛そうです。軽い熱中症かもしれません。どうぞ」
「分かりました。しばらく静養されて復帰して下さい。どうぞ」
「了解しました。Hさんは待機します。以上ライトブルペン出入口」.
外野席出入口の横に警備員待機場があります。そこに案内しました。
Hさんはこの後1年在籍しました。
自己中心でわがままなせいか同僚先輩と折り合いが悪く辞めました。


暑き日に勝手に待機する新人
無線機が新人どこか呼ぶ声あり配置離れて勝手に待機


(イラストAC 無料イラストから警備員)

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