駐車場警備員の詩(うた)

警備に関する雑詠です。たまに普通の記事を書きます。

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新人の警備員や風光る

K競輪場で会ったYTは相当嫌な奴でした。
所属は競輪場の場外車券売り場でした。
A競艇場にも嫌な奴が大勢いましたがそれに輪をかけたバカです。
こんな奴は辞めさせた方が会社や社会のためと思いました。
もう二度と会うことはないと思いその日は嫌味に耐えました。


そして1カ月後の4月のある日曜日のことです。
いつものように競艇場から外されてショッピングモールの駐車場警備に行かされました。
それなりに慣れてきましたので新人の教育といいますか組まされることが増えました。
同じ配置でSさんと組むことになりました。


Sさんは新人でした。
「ここが警備員になって初勤務です。よろしくお願いします」
と謙虚な挨拶を受けました。
「こちらこそよろしくお願いします。ところで配属はどちらですか」
私より5歳年上でしたがとても感じのいい人でした。
同じA競艇場勤務ならいいなと思いました。


「えっと、場外車券売り場です」
「あ? もしかしてシアターMですか」
「はい。そうです知ってますか?」
「行ったことはありませんが、そこにYTというすごく嫌な奴がいます」
「はい。そうですか?」
「もし何か不愉快な事があれば私に連絡下さい」
と携帯番号を教えました。
いい人ですから会社に言えないことでも私に言って欲しかったのでした。
「絶対に辞めないでくださいね」
と何度も言いました。


Sさんは高そうな革靴を履いていました。
ゴム底の軽い靴にした方がいいですよなど警備員のイロハを教えました。
そのつど感心して聞いてくれました。
(後日談つづく)

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