駐車場警備員の詩(うた)

警備に関する雑詠です。たまに普通の記事を書きます。

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払戻金は本当に正しいのか警備員が検証した結果(その1)

払い戻しが少ないというお客様に対応していました。
普段はサボっている巡察という警備員がやってきました。
「何をしているのか?」
『せからしい奴が来た』とうんざりしました。
えらの張った四角い顔をして剣呑な目をしています。
そもそも説明してわかるだろうか。
仕方ないので「鶴亀算をしています」と答えました。
「なんだ、それは?」
「払戻金から三連複と三連単の購入数を確定します」
「はあ? 何の意味があるのか?」
「お客様は払戻金がおかしいのではないかと疑っています」
「そんなはずはない。機械は間違ってないよ」
「そうであることを検証します」
「止めとけ。機械は間違ってない。それよりもサボるな」
「はあ?」
「お前は客と話すよりマークカードや鉛筆の整理をせんといけん」
「とはいえ、これは大事なボートファンの接遇です」
「やかましい。持ち場に戻れ」
お客様に「すみません。失礼します」とあいさつしました。
「ああ、もういいよ。俺の勘違いだと思うので悪かったね」
四角顔の巡察は「そそそ。それに決まっている」と笑いました。
(つづく)

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