駐車場警備員の詩（うた）

オッサンは他人をジロジロ見る

駐車場で交通誘導をしています。 駐車場は車だけではなく歩行者も通ります。 オッサン警備員は歩いている人をまじまじと見ます 女性だけではありません。なんでもまじまじと見ます。 若者は人をジロジロみるのはよくないという意識を持っています。 駐車場警備員は車が通行しなければ暇です。 そしてオッサンは他人... 続きをみる

物事をいったん否定すると話が広がる

物事を一度否定的に見ることによって新しい側面が見えることがあります。 １８世紀ドイツの哲学者ヘーゲルが「弁証法」という認識の原理を唱えました。 オッサンはまず否定しますがそれが弁証法だったのです。 「白い手袋だ」 「あれ、何か変だぞ。真っ白じゃないような」 「ああ、軍手だった」 軍手は寒いときに白... 続きをみる

オッサンはまず否定する

オッサンは人の言うことをまず否定します。 「管制（警備会社）のＭ係長は人柄もよく優しげですね」 「そう見えるけど実は激しいよ」 「スーパーＳの仕事は楽そうでいいですね」 「店長が代わって交代時間が減ったよ」 人は意見を求められるとまず否定します。 肯定しますと自分が主役になれないからです。 オッサ... 続きをみる

オッサンは仕事以外のことに興味がない

オッサンは長く会社勤めをするうちに家事や育児をしなくなります。 家庭における問題は山積みです。 子どもの進学、就職、結婚。住宅ローンや親の介護もあります。 会社が大事です。金銭が物事の尺度になっています。仕事で稼ぐのだから家事はしません。 無意識に仕事以外のことを排除します。 すべて適当にやり過ご... 続きをみる

オッサンは何でも歳のせいにする

オッサンは物忘れが多いです。 隊長からの指示もよく忘れます。 「１３時になったら今の配置を離れてＡ地点に行ってＢさんと交代して下さい」 「了解」 そして１３時になって、 「隊長、私はどこに行ったらいいですか？」 と聞くのはまだいいほうです。 １３時になって勝手に休憩します。 Ｂさんから無線が入りま... 続きをみる

オッサンは「あれ」や「それ」で会話する

オッサンは「あれ」や「それ」が多いです。 何か言おうと思っても言葉が出てきません。 「もうすぐ、夜だから、あれとそれがいる」 警備員ならこれで会話が成立します。 「あ、そうですね。夜光チョッキと誘導灯がいりますね」 夕暮れ時からは赤く光る誘導灯を持って交通誘導をします。 状況が明確ですから「あれ」... 続きをみる

オッサンは仕事を選ぶ

オッサンになりますと何事にも興味がわかなくなります。 今まで楽しかったことが急に詰まらなくなります。 オッサン化しますと面白いことが何もありません。 かろうじて酒を飲むことぐらいが楽しみとなります。 警備終了時間が２０時とか帰りの遅くなる現場は体が拒否します。 毎日施設で働いている警備員は日曜など... 続きをみる