計器室 人影なくて土筆立つ
長崎へ日帰り出張だった。
本来なら、測定データの作図や考察をまとめて提出する予定だったが、昨夜は半分徹夜で作図を仕上げたものの、考察が時間切れで甘くなってしまった。結局、持ち帰りとなり提出は来週に延びた。
あわせて、4月から始まる新規業務の打合せもあった。
アルバイトとして雇用する方とも顔合わせをした。
主な作業は計器の読み取り記録で、特別な技術は必要ない。パソコンは持っていないがスマホはあるとのことで、LINEで数値データの写真を送ってもらえるよう設定した。
今日が今年度最後の出張だった。
これで長崎も宮崎も鹿児島も、しばらく呼び出されることはないだろう。
今年度は、この20年で最も忙しい一年だった。
無人の計器室の空き地には、ツクシが群れていた。
仕事そっちのけでツクシ摘みをしていると、あっという間にレジ袋いっぱいになった。

帰宅後、「お隣さんやお向かいさんにあげようか」と妻に聞くと、
「無理。嫌がられる。欲しがる人いない」と即答された。