満開の藤の下で読書せり(2)
満開の藤の下で読書をしました。
それは52年前の今頃の高校1年生のことでした。
中学生の頃から、部活と将棋それに空手をして多忙でした。
母子家庭ですから、中学を卒業したら就職と決めていました。
周囲の大人もそう言っていました。
それが担任の配慮で奨学金で県立高校に行くことができました。
ぽっかりと心に穴が開きました。
「これからどうしょうか・・・?」
高校に入学してからどこにも入部していません。
帰宅部って気楽だなあなんて思っていました。
藤棚の下で読書をしながら、また部活をするか考えていました。
(つづく)