葬儀会館では基本的には２４時間の受け入れ態勢を取っています。
事務員の勤務時間は８時３０分から１７時までです。
当直は１７時から翌８時３０分までです。
事務員と当直の重なる時間は８時過ぎと１７時前のわずかな時間帯です。
その間に引継ぎをします。

偏見かもしれませんが、女も古くなると横柄になるようです。
Ｋ会館では事務員ができる仕事を男子当直にさせようとします。

事務員がわざわざ事務所に来て、
「壁のポスターがはげそうですから、止めて下さい」
と言います。
『それって、お前の仕事では・・・？』
両面テープを使わないといけない規則になっているようです。
そういう指導を受けたわけではありません。
わざと画鋲で４隅を力一杯止めました。

通夜のあとに控え室で親族がお泊りなります。翌朝に事務員が布団をさげます。
その際に敷き布団のシーツを所定の場所に持っていくようになっているようです。
わざわざ事務所に戻ってきて、電話番している私に持っていけと言います。
『それって、お前の仕事では・・・？』
他の会館の事務員に聞きますと、そんなのは事務員の仕事と言います。
Ｋ会館の専従女事務員２人とも似たもの同志です。
電話の声は可愛らしくしおらしいです。

葬儀会社の社員の中にも誠意のある人もいます。
霊柩車の夜間専門の運転をしています。
「俺はあんな営業ができない」
だから霊柩車を選んだと言います。
霊柩車と言えばかつては車に屋根の付いた宮型霊柩車でした。
最近では嫌われています。普通のバンの後部座席を外して霊柩車にしています。

病院や自宅などでお亡くなりになった故人様をお迎えして会館にお連れします。
昼間は出勤している社員が出かけます。
出勤手当が一回に付き数千円つくそうです。
一晩に４、５件も出勤しています。毎月の基本給より手当の方が多いようです。

募集しても人材が集まらないし育たないようです。
なにより体力と精神の強さが必要です。
しかし昼間にパチンコなどに行くこともあって寝不足で辛いようです。
「辞めたら？」と思います。
本人が「辞めたいけど、他に行けることろが無いなあ・・・」と分っています。

当直勤務で午後５時前に出勤したときです。
事務員から、
「今夜６時頃にお婆さんが来ます」
と言われました。
「え、何？」

葬儀代を毎月分割払いしているそうです。
基本的には葬儀代は現金払いです。
お婆さんが主人の喪主をされた葬儀で無理やり高い費用にして分割を認めたそうです。

ぼったくり商法です。
私には葬儀会社の営業は出来ません。

葬式花で４万円の胡蝶蘭を売ったら手当が５千円？
そんな高い生花は勧めません。千円くらいの弁当が３千円？
私は最下位の成績になってあまんじてクビになります。