今日では消費電力の少ないＬＥＤ蛍光灯がある。
５年前はまだなかった。
Ａ競艇場では普通の蛍光灯を使用していた。

一部の警備員が勤務開始時刻の２時間前に出勤していた。
そして詰所の電気、エアコン、電気ポットそれにトイレの電灯もつけていく。

私はコーヒーを一口飲んで電気料金の話をした。
「暇でバカ警備員が早出してトイレの電灯をつけると電気代がかさみます。どのくらいになると思いますか」
ＦＩさんが素早く、
「トイレは、６カ所あってしかも男女別だから１２カ所もあるね」
と言った。

「電気料金は１キロワット毎時当り大体３０円です。トイレには４０ワットの電球が２０個くらい点灯しています」
ＦＩさんが計算した。
「それで４０ワット掛ける２０個で８００ワットだね。キロワットに換算すると０．８キロワットだから３０円を掛けて２４円やね。便所１カ所の電気代が１時間で２４円になるね」

彼は見かけがごついが割りと細かいことに気がつく。
真言宗の在宅信者で「度牒(どちょう)」という僧侶の免許を持っているので住職になれる。
だが定年退職後に膝が悪くなり正座ができなくなった。今では警備員の方が気楽という。
さて毎日開門２時間前に点灯した場合の１カ月の電気代概算は２万円近くになる。
（続く）