駐車場警備員の詩(うた)

警備に関する雑詠です。たまに普通の記事を書きます。

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水を飲め野次馬騒ぐ熱中症(2)

私はどの程度症状が悪いのか把握しようと試みました。
「名前や住所を言えますか?」
「はい」
30歳で近所に住む独身フリータということがわかりました。
そしたら別の老人がやってきて「救急車を呼べ。水を飲んだか」と大声を上げます。
「うるさいから黙って聞いて下さい」となだめます。
内心では『いらんこといわずに家から水か氷を持って来い』と思っていました。


「今日はどこに行くつもりでしたか。帰宅中ですか?」
時刻は金曜日の17時30分ごろでした。
「実は今からファミマで夜勤のバイトです」
「今日は休んだほうがいいですね。連絡しましたか?」
「携帯持ってないのです」
こいつは相当な貧乏人です。
仕方ないので私のスマホで勤務先の番号を聞き電話を掛けました。
相変わらず横で「救急車を呼べ。水を飲ませ」というぼけ老人が次から次に騒いでいます。


「お宅の従業員が熱中症で道端に倒れています。本人と代わります」
すると電話の要領も活舌よく頭のいい奴だと感じました。
「・・・今日と明日はお休みさせて下さい。日曜日には必ず行きます・・・」
と言って電話を切りました。黙ってスマホを返しました。


そこで「何が飲みたいか?」と問いますと「お茶」と言います。
100mほど離れたコンビニまで行き、お茶とスポーツドリンクを買い差し上げました。
しっかりと立ち上がって黙って受け取りました。
意識もはっきりしているようです。今から帰宅するというので安心しました。
若いから今日の日曜は出勤できたと思いたいです。

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