餞別の筆箱幾星霜
ペンケースのジッパーが壊れました。
40年近く前に1年間だけ神奈川県に出張したことがありました。
某研究所のお手伝いをするために新たに事務所を開設しました。
そこに初代の所長として赴任しました。
仕事は多岐にわたってありました。
実験の助手とデータ整理、結果のまとめや考察や結論の下書きまでします。
私はプログラマが本職でしたからパソコンで統計計算や図表を作成していました。
時には営業技術として企業訪問までありました。
部下は千葉支社から選りすぐりの若手が4名転勤してきました。
日本大学や武蔵野工業大など全員大卒でした。
私だけ高卒でした。九州の工業高校出身です。
年末になって九州の本社に戻ることになりました。
その時に餞別をいただいた中で、筆箱といいますかペンケースがありました。
ずっと愛用してきました。
それがとうとう壊れて当時のことを思い出しました。
彼らも定年したのだろうと思います。
筆箱も定年を迎えました。