競輪は９人の選手が４００ｍのコースを５周します。
２、３人の仲間を作って先行したり追い上げたりします。
先行車が追い抜かされそうになりますと斜行して妨害します。

今まで競輪場の応援警備は車券の自動発売機の警備ばかりでした。
今回は客席の中の警備に初めて入ることになりました。
私の配置は4コーナーでした。
客席の最前列に立ちお客様の方に向きます。
走行中の自転車は見えません。背中越しにチェーンとタイヤの摩擦音だけ聞こえます。

スタートして残り１周半になりますと鐘が鳴ります。
ここから先行チームは猛スピードで駆けます。
残りのチームが追い上げます。
どの地点でスパートするかがポイントです。
早めに全力を出しますとゴール手前で失速します。
遅すぎますと余力を残して追い切れません。

そんなに多くもないお客様ですが走行中はおとなしく観戦しています。
レースが終わりますと罵声が響きます。
（つづく）